皆様、こんにちは。新宿、銀座、町田、横浜で世界50ヵ国語が学べる語学教室ICC外語学院の小島です。
「ミツバチのささやき」などで知られるスペインの巨匠ビクトル・エリセ監督が31年ぶりに発表した長編映画を観に行きました。
元映画監督が映画の撮影中に失踪した親友でもある人気俳優について、テレビ番組で取り上げられることをきっかけに、自分の中で封印をしていた想いや記憶を甦らせ、親友と過ごした青春時代や自らの半生を追想していきます。
登場人物たちは、年を重ね、自分で選んだはずの生き方なのに、ただ日々を過ごしているような、どこか自分のこれからの人生をあきらめているような、なんともやりきれない人間の老いについても考えさせられるような感じがしました。
見所の一つとしてエリセ監督が1973年に発表した長編監督第1作「ミツバチのささやき」に当時5歳にして主演の少女役を務めたアナ・トレントも出演をしています。
映画監督としてのエリセ監督自身の半生も作品にそのまま投影されているように感じました。
上映時間は約3時間という大作ですが、淡々とした日常が美しい映像で、ゆっくりと静かに描かれているので、この長さになったのかなと思いました。海辺のさびれた風景や洗濯物のシーツが風にたなびく場面はスペインの空気間が感じられるようでした。
映画の中で映画のシーンがあり、その中でスペイン人の俳優が中国語も少しだけ話しているのも面白かったです。スペイン語と中国語を勉強中の方にもお勧めです。