Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ザ・フィンランドデザイン展」に行ってきました。
フィンランドは長くスウェーデンの支配を受け、19世紀からはロシア領となりましたが、1917年12月6日に独立しました。その後も第二次大戦でソ連と闘うこととなり、争いの絶えない苦難の時代が続きました。
長い間、周りの国からの支配を受けていたフィンランドは独立して、フィンランド独自の文化を作っていこうと、新しい国づくりの一環としてデザインに力を入れたそうです。
デザインと国づくりとの関係性としては、国民が日常生活で使う製品をつくり、多くの雇用を生み出す大量生産の仕組みを作ることで、産業や経済の活性化を図る意図があったそうです。そして、誰もが手に馴染みやすくて使えるものをつくることも、フィンランドデザインのひとつの発想になったそうです。
1950年代は、フィンランドデザインにおける「黄金時代」と評価されているそうです。フィンランドのデザイナーたちによるガラスや陶磁器作品が国際的に脚光を浴び、フィンランドは世界においてデザイン大国として位置づけられました。1951年のミラントリエンナーレはフィンランドデザインの展示において大成功を収めました。
その時代のデザイナーたちのフィンランドの国としてのアイデンティティを構築しようという強い意志が、デザインに込められていると思うと感慨深いものがあります。
ザ・フィンランドデザイン展 ― 自然が宿るライフスタイル
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_Finland.html